2016.1.29

ついに禁じ手を導入!?日銀の「マイナス金利」が与える影響とは

1.マイナス金利が与える影響とは?

みなさんがもし風邪をひいたらどちらの医師に診察して欲しいですか?

  • A医師 体力があると診断し自然治癒を目指し抗生物質等は投与しない
  • B医師 即効性を求め抗生物質等を投与し早期の治療を目指す

それぞれ、良い面悪い面があると感じられると思います。A医師は身体には優しいように見えますが、ひょっとすると悪化してしまいインフルエンザや肺炎になってしまうかも知れません。
B医師は早い完治が見込めますが薬の副作用も心配ですね。
一見なんのこっちゃと思うかもしれません。特に「マイナス金利とどう関係あるんだ?」という声が聞こえてきそうですが、この話は実は今の日本経済、投資環境に大きな影響を与える日本銀行総裁や金融政策決定会合のメンバーの景気判断や金融政策の決定のスタンスに似ているのです。

2.今回の「マイナス金利導入」はA医師?B医師?どちらの診断?

1月29日発表された「マイナス金利導入」は明らかにB医師の判断です。
1月に入ってからの世界的な株安は昨年末の米国FFレート(政策金利)引き上げや止まらない原油安、弱い中国経済の見通し等から始まりました。人間の身体で例えるなら風邪からインフルエンザになり、肺炎寸前といった状況でしょうか。この環境において日本銀行黒田総裁や会合のメンバーが採用した政策が「マイナス金利」という劇薬でもあり即効性のある処方箋だったのです。まさにB医師の診断ですね。

3.「マイナス金利導入」の効能と副作用

では、「マイナス金利導入」により日本経済やマーケットはどうなっていくのでしょうか。
今回のマイナス金利は民間銀行が中央銀行である日本銀行にお金を預けると手数料を0.1%とる事にしました。よって民間銀行は日本銀行にお金を預けるとマイナス運用になりますので、企業や個人に貸出を増やそうとします。
これにより市中にお金が流れるいわゆる「金融緩和」効果が得られるのです。市中にお金が流れる事によりお金を借りやすくし、景気を刺激しようとしているのです。
この政策の発表後、日経平均は大きく上昇し外国為替も円安ドル高に多くシフトしました。また、思うように物価が上昇せず苦しんでいる日本銀行としては貨幣価値下落から起きるインフレにも期待しているようです。
しかし、良い事ばかりではないのがマイナス金利政策です。副作用としては貨幣価値が下がりすぎ物価が上昇する「ハイパーインフレ」が巻き起こるリスクや、今後状況が悪化した際に手を打つ政策がなくなってしまう可能性があります。

4.「マイナス金利導入」が私たちの生活に与える影響

元々、風邪気味から始まりインフルエンザにまで陥った日本のマーケットはこのままでも充分に回復する体力はあったとみるのが妥当と思われます。A医師(前任の白川総裁のような方)だったら今回の会合ではなにも策はうたなかったと思います。今回の政策が早まったのか妥当だったのかを判断するのは数年先になって評価される事です。私もFPとして批評をするより日常生活にどのような影響を及ぼすのかを考えてみました。
・住宅ローン金利の低下
 銀行の積極的な貸し出しで…と言いたいところですがこれ以下にする事が可能かと言われるとどうでしょうか?現実的ではないかも知れません
・物価の上昇
 為替が円安に振れる事による影響と貨幣価値下落から来る両面の影響がると思われます
・株価の上昇
 為替の影響もあり輸出関連株を中心に買いが集まると想定されます
 29日、既に起きましたが銀行株は注意が必要です
来月は中国が旧正月で長期休暇へ入りますので相場の反転も予想されております。
必要に応じて投資資産のリバランスや入替が必要になりますので是非、お気軽にご相談下さい。

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