2016.2.1

「あんしんして下さい」皆さんの預金金利はマイナスになりませんよ

1.マイナス金利導入で何が起こる?

(1)今回のマイナス金利導入の特徴
2016年1月29日に発表された日本銀行「マイナス金利導入」のニュースは株式市場で500円を超える株高を、外国為替市場ではドル円で2円を超える円安を誘発させました。
(終値ベースではなく市場が開いている間)この結果をみて一番「ホッ」としたのは日本銀行総裁の黒田さんである事は間違いないでしょう。なぜなら今回の「マイナス金利導入」にはトリックが隠されているのです。
マイナス金利と言うからには何かの金利がマイナスになるのですが、今回マイナスになるのはどの金利かしっかりと認識する事が大事になります。例えばこのマイナス金利が皆さんの日常生活で起きたとします。
「明日から銀行に預けている預金金利をマイナスにします!」と言われたらどうしますか?直ぐに引き出しに行きますよね?しかし、「これから預ける分に関してだけはマイナス金利にします!」と言われたらどうでしょうか?急に引き出しに行くことはないと思います。
これが今回の日本銀行が導入した「マイナス金利」です。
(2)過去の例、世界の例は?
ちなみに日本銀行がこの「マイナス金利」を導入したのは今回が初めてです。世界では現在、ECB(欧州中央銀行)をはじめヨーロッパを中心に4つの国が導入しています。
各国、各行、経済状況によりマイナスにしている金利が違います。例えばECBやデンマークは銀行から預かる際の金利をマイナスとしていますがスウェーデンでは中央銀行が民間銀行に貸し出す金利をマイナスにしています。

2.導入によってすでに起こっていること

(1)住宅ローンの金利
既にこのニュース後に話題になったようにデンマークは住宅ローンを借りている人は、利子を払うことなく利息を受け取る状況になっています。では、今後日本でもこの現象が起こるかというと、私は可能性は皆無とみています。もっと言うと現状以下での貸出金利となる可能性は低いとみています。なぜなら今回の「マイナス金利導入」は株式市場や為替市場に対するメッセージであり根本的な金利循環に影響を与える事を目的としていないからです。
(2)預金の金利
住宅ローン同様一時的な変動はあるものの、大きな変化はないと見ています。
(3)景気動向
これに関しては円安を誘導するために導入した政策で円安株高にし、景気浮揚がわかりやすくすると思われます。「アベノミクス=株高」という良くも悪くもレッテルが張られている部分もあり、この流れは止めれないと覚悟を感じる、というのが今回のマイナス金利導入で私が感じたことです。

3.日常生活における注意

為替が円安に振れると輸入品が高くなる傾向になりますので、いわゆる「インフレ」に注意が必要です。現在は「原油安」ですので物価上昇につながっていないという「ラッキー」な状況です。また、「マイナス金利」が続くと銀行の収益構造の圧迫、低金利→低成長の定着を招く事になりますので早めの政策転換も求められるので今後の政策にも注目です。

4.まとめ

今回の政策決定は今後の日常生活に今すぐ変化をもたらす事はないとは思われますが、日本では初めての「マイナス金利導入」でもあり「マイナス金利導入」で思惑通り景気や経済を建て直したケースが皆無です。今回の政策決定が市場に与えるひとつのパフォーマンスであると見るのかパフォーマンスで終わらず大きな転換となるのか注意深く見守る必要があります。

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