2016.8.8

1000万円の運用で人生が変わる?

1.その1000万円を運用して大丈夫?

そもそも、その1000万円は運用して大丈夫なお金でしょうか。FPはまずはそこから考えます。

(1)全部運用にまわしちゃダメ!

もし、あなたの貯蓄の総額が1000万円であるならば、それを全て運用に回すのは言語道断です。増えるかもしれないけれど減るかもしれないのが資産運用。
遠い昔から「運用は余剰資金で行うもの」と言われています。まずは自分の手持ち金の中からいくらを運用にまわすかを決めることが大切です。

(2)運用をいくらで始めるかは人それぞれ

実際にFPとしてご相談を受けていると「いくらぐらいを運用にまわせばいいですか?」という質問をよく受けます。
これは「貯蓄の何%」というふうに決められるものではありません。その方の年齢や家族構成、現金以外の資産状況や生命保険の入り方などによっても大きく異なってくるからです。
あるいは「全部なくなってもいいお金はいくらか?」などと考える方もいらっしゃいますが、それは運用というよりギャンブルの考え方です(笑)。普通の方であれば「なくなってもいいお金」の額など限られていますので、その中だけで運用したのでは効率の良い運用ができるかどうかは疑問です。

2.運用の選択肢はたくさんある

仮に1000万円を運用するとしましょう。実際にはどんな選択肢があるのでしょうか。

(1)「運用=株」の思い込みを捨てよう

まず捨てて頂きたいのが、「資産運用=株」という固定概念です。多くの方が運用と聞くと条件反射的に株を思い浮かべますが、株はあくまでも運用手法の一つ。他にも運用する手段はたくさんあります。
簡単に列挙するだけでも、株・債券・投資信託・先物取引・FX・定期預金・外貨預金・貯蓄型生命保険・変額保険・金・不動産などなど。これら選択肢の中からどれをチョイスし、それぞれどのくらいの割合で投資するのか。この作業が運用の成否を決める鍵と言われています。

(2)アセットアロケーションを考えよう

こうした資産の配分比率のことを「アセットアロケーション」と呼びます。この部分をしっかり考えないで運用に手を出すと思わぬ大けがをする必要があります。
例えば「普通預金よりもちょっと増えればいいや」と考えている人が高リスクと言われるジャンルを選んだらどうなるでしょう? いくらその中で慎重に吟味したとしてももともとジャンル自体の選択を間違えているわけですから、自分の望んだ結果を導き出す可能性は低いと言わざるを得ません。

(3)分散か? 一点集中か?

1000万円と言えば大きなお金ですが、それでもいろんなジャンルの運用に手を出せるかと言えばそれも難しいところです。どういったアセットアロケーションを組むかはその人の運用方針によって大きく変わってくるでしょう。
とにかくどんな局面になってもなるべく減らしたくないということであれば様々な「分散」を試みるべきでしょう。ここでいう分散とはアセットアロケーションだけのことではなく、投資先の地域や通貨、あるいは時間的な要素も含みます。
逆に「この1000万円で人生を変えたい」という人は、どれか一つ自分の得意分野を定めてそこに一点集中してみるのも手かもしれません。ただし、結果によっては望んでいたのと逆方向に人生が変わる可能性もありますので(!)、くれぐれもご注意ください。

まとめ

一口に「1000万円を運用」といってもアプローチの方法は様々です。FPとしての観点で考えれば、「運用しない」という選択肢もあるかもしれません。運用方法の正解は人それぞれ。ぜひ自分にあった運用方法を考えてみてください。

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