2015.8.31

間違った投資信託選びを正す10のポイント

いきなりですがクイズです。日本で運用されている投資信託は何本あるでしょうか?
A:約1,000本、 B:約5,000本、 C:約10,000本
さて、どうでしょうか?投資信託協会調べによると、実はCの約10,000本が日本では運用されています。そのうち皆さんが銀行や証券会社、郵便局などで購入する事が出来るのが約6,000本あります。
残りの4,000本はプライベートで販売されており限られた方のみが購入出来ます。6,000本です!結構な数ですね。この6,000本の中から自分に合った投資信託を選ぶのは至難の業と思います。そこで、これから投資信託を勉強したい方の為にも簡単に仕組みをお話します。

1.誰もが間違えるポイント その① 「銀行や郵便局は…」

さて、本題の間違えた投資信託選びです。投資信託の歴史は古く、仕組みを活用した投資は戦前からあり1941年に今の野村證券がさきがけと言われております。戦後、法律が整備され本格的に販売が開始されました。
今は誰でも銀行や証券会社や郵便局で投資信託を購入する事が出来ます。皆さんが購入した投資信託は「運用会社」(アセットマネジメント会社)によって運用されています。時々購入した金融機関が運用していると勘違いをしている方がいますので注意して下さい。
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当時は証券会社がこぞって子会社に運用会社(アセットマネジメント会社)を設立し、販売をしていました。その結果、50年以上「投資運用は証券会社、貯金は銀行・郵便局」という文化が作り上げられて来たのです。
しかし、世の中は変わり「規制緩和」のもと「金融ビッグバン」が導入され銀行でも投資信託が販売され、遅れて郵便局でも販売されるようになったのです。この結果、投資信託の販売額は急激に増加して行きます。しかしながら多くの投資家を間違った投資信託選びの方向に導いてしまったのです。
それは「銀行や郵便局では損をする事がない」という今までの慣習そのままに理解を進めてしまった方々が多かったのです。冗談のような話ですがそれほどまでに「銀行・郵便局」神話は強い影響力を持っていたのです。
このコラムを読んでいる方々は「えー?」と思う世代が多いと思いますがご両親、祖父母の世代では当たり前の話です。一度、聞いてみて下さい。「銀行や郵便局にお金を預けたら損はしない」とおっしゃるはずです。「預けたら」というところに間違いがあるのです。結果として大損をしていたとしても気付かない事にもなってしまうのです。

2.誰もが間違えるポイント その②「ランキングに弱い」

以前、テレビのバラエティー番組でこんな企画がありました。名前を伏せたお茶を並べて「これは高級なランキング順にならんでいます」と道行く一般人に試飲をしてもらいます。実はそのランキング順は全くの反対に並べてあるのです。しかし、試飲した人たちは…。ランキングに騙され高級品より一般的なお茶を「美味しい」と評価してしまうのです。
実は我々は「ランキング」などの評価に非常に弱いのです。そして、その傾向はお茶だけに留まらず投資信託の世界にも影響が出てしまうのです。ネット証券でも当然のように。しかも「女性に人気」というカテゴリーまで。
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そして、ネット証券だけではなく対面の証券まで…
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残念なことにランキングは売れている事を表しており中身が良いかどうかのランキングではないのです。このランキングに振り回されて大損してしまう事に成りかねないのです。例えばネット証券のランキングに入っている某投資信託を検証してみましょう。
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この投資信託は日本の株式市場での収益と為替取引での収益とを併せて運用し、毎月分配する少し複雑な投資信託です。この商品は日本の株式市場に対してどのような成果を上げた比較してみたいと思います。
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2014年4月に10,000円でスタートしたこの投資信託は2015年7月末現在、11,938円(分配金込)でした。19.4%のアップですので良い成績と言えるでしょう。
それでは同じ期間のTOPIX(東証株価指数・日本株運用における代表的な指標です)はどうでしょうか?2014年4月は1,204ポイントだったものが2015年7月には1,659ポイントまでアップしています。37.8%の運用です。これが何を意味するかわかりますか?
厳しい言い方をすればコストをかけてプロにお金を預けて運用した意味がないのです。これがランキング上位に来るという事は、ランキングこそが販売を伸ばす要因そのものだという事です。
今回の投資信託は結果として投資元本を増やしていますので大損というイメージはないかも知れませんが、この投資信託ではなくTOPIX連動のインデックス型の投資信託を購入していた人と比べると大損といっても過言ではないと思います。また、タイプの投資信託は為替取引での収益に高いリスクとコストを払っているので注意が必要です。
その③以降は次回へ。

執筆:久保田正広

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