2017.5.26

都民共済はホントにお得?

1.都民共済のメリットとは?

(1)掛け金が安い。その理由は?

都民共済の最大のメリットは「掛け金が安い」ということがあげられます。

これは運営をしている全国生活協同組合連合会(全国生協連)が厚生省の認可を受けて行っています。通常の保険会社は利益を出さなければなりませんが、全国生協連は非営利で保障を請け負っているので安い掛け金で保障を受けることができます。

(2)返戻金も魅力

上記のとおり非営利で運営しているため、実際掛金(生命保険会社でいう保険料)に対して支払われる共済金(生命保険会社でいう保険金)が少なければ、返戻金という形で掛け金の一部が戻ってきます。

ちなみに平成27年度は34%強の返戻金がありましたので、月間2000円年間24000円かけた方は8000円以上も掛け金が返戻されています。こういった、返戻金も都民共済の魅力と言えるでしょう。

(3)入院保障は1日から。掛金も上がりません

都民共済の入院保障は124日(けがによる入院は184日)で入院1日でも保障されます。また、掛金は年齢が上がったとしても一律で上がりません。ただし、保障の内容は変わってきます。

どうでしょう、一見都民共済は安くて、返戻金もあり、掛金も上がらないと聞くととてもよさそうに見えます。では、デメリットについて分析してみましょう。

2.都民共済のデメリットとは?

(1) 年齢によって保障内容が先細りする

先ほど、年齢によって掛金は変わらないというお話をしましたが、実は60歳を過ぎると保障内容は先細りしていきます。掛金2000円の18~60歳の健康な方が入れる総合保障と65~85歳の健康な方が入れる熟年保障で比べてみましょう。

総合保障は入院1日4500円、死亡保障400万円保障なのに対して、熟年保障は入院1日2500円、死亡保障100万円保障になっています。医療保険は年齢が60歳以上になってから使う人が多いため少し不安が残ります。また、死亡保障もお葬式費用などのことを考えると100万円では不安です。

(2) 保障は85歳で終わり、一生涯の保障はなし

保障する最高年齢は85歳までのため、85歳以降の保障はありません。民間の生命保険会社のように払込年齢まで保険料を支払うと「終身」で一生涯の保障が付くわけではありません。

先ほどもご説明しましたが、61歳以降は保障内容が先細りするので口数を多くするなどの対策が必要です。

(3)保障内容は一律、すべて掛け捨て保険、貯蓄性はありません

都民共済の保障内容は年齢性別なく一律です。つまり、その方の状況や希望に合わせて保険の設計を組むという選択肢が制限されています。また、基本掛金は掛け捨てとなりますから、民間の保険会社のような解約返戻金はありません。仮に2000円の掛金で25歳~75歳まで50年払ったとすると掛金120万円。返戻率が30%とすると36万円、実質84万円は掛け捨てになります。

余談ですが、通常の民間の医療保険も掛捨てが多いのですが、健康還付金という名目で主契約部分の支払った保険料が使わなければ還付される保険も最近では出てきています。

3.あなたは共済向きか、それとも?

(1)本来の「保障」のあり方を考えてみよう

安いという理由だけで「共済」を選ぶのも立派な選択条件の一つだろうと思います。しかし、本来は「どういった保障が自分に合っているのか」と考えてみると、医療保障と死亡保障は分けて考えるほうが良いかなと思います。また、特に医療保障は若いうちに使うというケースは比較的少なく、年齢がますにつれ医療保険を使うケースが増えてきます。

また、死亡保障も残された遺族の方のことを考えると60歳以降の死亡保障が少ないというのは、自分に本当にあった保障なのかを考える際のポイントになりそうです。

(2) 目的別に保障を組むことで保険料コストダウンも?

都民共済の場合、総合保障型、入院保障型、総合保障型+医療保障型という3つのタイプから選ぶことになります(18歳~60歳までの場合)。

この時に、死亡保障を考えると1口2000円で400万円ですから、ご家族をお持ちの方にとっては1口では少なそうです。仮に3000万円の死亡保障を考えると7口(14000円)以上入らなければなりません。

仮にほぼ同じ保障内容で、医療保障と死亡保障を民間の保険会社で設計した場合、A社では年間31,115円(25歳男性死亡保障2940万円、入院1日5000円支払期間60歳まで)済みます。月額2,592円。一概に言えませんが、年齢や保険の組み方によっては、共済よりもかなり割安で組めることがありそうです。

(3)シンプルさよりも、「実利」を考えて保障を選ぼう

安い、シンプル、都民で健康であればだれでも入れるからいう視点で保障を選ぶなら都民共済も悪くないでしょう。しかし、どういった保障内容が自分や家族にとって向いているのかを考えてみると、別の選択肢もありそうです。

自分や家族にとって安く、手厚く、保障内容も充実したものを考えたい場合は、一度ファイナンシャルプランナーに相談してみるのが賢明。特に、保障をつけながら貯蓄もしていきたいという場合は、都民共済よりも民間の保険の方が向いていますのでご相談ください。

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