2016.2.23

ストックオプションってなんだろう?

1.ストックオプションってなに?

そもそも「ストックオプション」とはなんのことでしょうか? 基本的な考え方からご紹介します。
(1)ストックオプションは給与の一部
ストックオプションとは、「会社が従業員や取締役に対して、会社の株式を予め定めた価額(権利行使価額)で将来取得する権利を付与するインセンティブ制度」です。
…あなたがこの説明で分かったのであれば、かなり理解力の高い方と言えるでしょう。
もっとわかりやすい言葉で言えば、ストックオプションとは「給料の一部」です。「“現金”の代わりに“将来自社株を安く買える権利”を給料として渡す制度」。それがストックオプションなのです。
(2)株価が上がれば従業員や取締役の利益になる
例えば、給料の一部として「10年後に自社株10株を8万円で買える権利」をもらったとしましょう。その時点での株価が1万円だとしたら、8万円で10万円分の株式を買える権利をもらったことになります。
もし企業が順調に成長を続けそれから10年後の株価が3万円になっていたらどうでしょうか。株価が上がってもその人は8万円で10株買えるわけですから、10年前にもらった権利は結局30万円分の価値になったことになります。
このように将来的に自社の株が上がればもらった人の利益が増えるのがストックオプショッンの大きな特徴です。

2.ストックオプションのメリットとは?

なぜストックオプションが最近注目を浴びているのか? この制度は、企業にとっても従業員・取締役にとってもメリットがあると言われているからです。
(1)企業にとってのメリット
企業にとってのメリットは次の3つが考えられます。
・資金がなくても給与を払える
特に創業間もない企業にとって人件費の負担は大きくなります。ストックオプションを使えば、手元資金がなくても高額な給与を従業員に払うことができ、優秀な人材を集めやすくなります。
・企業と従業員の目的が一致する
株価の上昇が従業員や取締役の利益に直結しますから、全員が一致団結して業績アップという目的に向けて動くことができます。
・権利の行使までは人材の流出を防ぐことができる
実際に株を安く買える時が来る前に退社してしまうと、自分の持っていた権利が無駄になってしまいます。ですから従業員側にも「今辞めたらもったいないな」という心理が働き、企業としてはその権利の行使までは人材を自社に引き留めておくことができます。
(2)従業員にとってのメリット
それでは従業員側のメリットとはどんなものでしょう。
・企業への貢献がそのまま自分の利益につながる
通常の給与形態では、給与を増やすためには昇給が行われなければなりません。「他者の評価」という過程を経るので、場合によっては貢献度に見合わない昇給しか得られないこともあります。ストックオプションでは株価の上昇がそのまま自分の利益に直結するので、企業への貢献が自分の利益に直結しやすくなります。
・株価が上がればモチベーションが維持出来る
その結果、社員のモチベーションが維持しやすくなります。株価が上昇し続けるのであれば自分の利益も大きくなり続けるわけですから、長期間にわたり業務への意欲を持ち続けられる効果が期待できます。

3.反対にデメリットは?

どんな仕組みにもメリットがあればデメリットもあるもの。企業の思惑が外れるとストックオプションには以下のようなデメリットが考えれらます。
(1)企業にとってのデメリット
企業におけるデメリットはメリットの裏返しです。
・株価が上がらないとインセンティブ効果がでない
市場が下降相場に入っている時には、企業の業績が良くても株価が上がらないことが想定されます。「自社株を“安く”買う権利」がストックオプションですから、自分の権利行使価格よりも市場価格が安いのであれば意味がなくなってしまいます。
・権利行使後は人材流出が起こりやすい
「権利行使まで人材を引き留めておくことができる」ということは、裏を返せば「権利行使をしたら人材が流出してしまう」ということに他なりません。ストックオプション頼みで人材流出防止の対策を怠っていると、将来的に大量な人材流出を招く危険性があります。
・既存株主持ち分の希薄化が起こりやすい
ストックオプションの仕組み上、いずれ多数の株主が生まれることになります。そうなった場合株主の絶対数が増えるので、既存株主にとっては自分の権利が弱くなる可能性があります。
(2)従業員にとってのデメリット
仕組みがうまく機能しないと従業員側にもデメリットが出てきます。
・株価が下がれば士気が下がる
株価が上がれば自分の利益と直結しますが、株価が下がれば損失となってしまいます。市場が下降相場に入っている場合はいくら頑張っても株価が上がらず、それどころか株価が下がれば事実上の「減給」となってしまうことも。これでは従業員のモチベーション維持は期待できません。
・不公平感によりモラルが低下する
会社への貢献度をきちんと評価する仕組みがなければ、従業員の間に不公平感が生まれます。株価が上がれば利益を享受するのは皆同じですが、中には自分はあまり頑張らずに周囲の貢献の恩恵を受けた人もいるかもしれません。多くの従業員がそうした棚ぼた的なポジションを狙うようでは、全体のモラル低下は避けられなくなってしまいます。

4.まとめ

状況によっては良い面も悪い面も出てしまう「ストックオプション」。終身雇用という文化が根付いてきた日本の場合、この制度を本格的に導入するまでには解決しなくてはならない問題がいくつもあるのかもしれません。
なお、この「ストックオプション」という言葉、実は和製英語です。英語では「employee stock option」と表現され、単純に英語で「stock option」という場合は「新株予約権」のことを指しますので、使い方にはご注意ください。

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