なぜFP相談は要注意か?無料だけが問題じゃない!

パソコンを開いて悩んでいる女性

こんにちはFPバンク編集部です。

最近、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談したいけれど、注意すべきポイントを知っておきたいと思う方が増えているようです。お金や人生にかかわる大事な相談だから、相談料や相談内容だけでなく、チェックすべき点をしっかり抑えて、「ああ、やっぱり失敗した」なんてことにならないようにしたいものですね。

この記事では、業界のすみずみまで知り尽くしたプロのFPが、相談者がFP相談で成功する勘所や本当によいFPを選ぶ際の判断基準とその探し方を簡潔にお伝えします。サッと読むだけで、必ず結果が大きく変るはずです。あなたと大切な家族の人生のために役立ててください。

1.「FP相談」に最適なFPの種類とは?

(1)FPは営業形態で2つに分類できる

1つは銀行など金融機関に勤務している「企業系FP」です。もう1つは金融機関の資本も入らず、独立した立場で運営されている「独立系FP(事務所)」です。企業系FPは立場上、自社の商品しか提案できません。一方、独立系FPは金融機関の販売方針や商品戦略に縛られることはありません。その分、お客様の購買代理的な立場に立って、より顧客本位のアドバイスが可能になります。

FP相談をした結果、家計の課題が見つかった場合は、その課題に対してあらゆる分野の解決策を総動員して比較・検討するのが、理想的ですね。独立系のFPであれば、改善ありきや、解決策(金融商品)ありきではありません。売ることや売る商品が決まっている金融機関に相談するのとは訳が違います。

お客様が本当に必要とする解決策を、幅広い選択肢の中から選んで勧める事ができる。ここが独立系FPに相談する最大のメリットと言えるでしょう。

(2)複数の金融機関の商品を比較できる

上記の話をもう少し具体的に見ていきましょう。例えば教育資金の積立てに学資保険を検討しようと思った際、保険ショップなどで複数の保険会社の学資保険を比較検討することは当たり前の時代になりましたね。こんなことも金融機関(またはその専属代理店)に勤務しているFPにはできません。

(3)業種を超えて比較できる

でもちょっと待って下さい。積立を検討するのであれば、保険商品以外にも手段がありますね。保険商品の場合、元本割れすることもありますので、銀行の積立定期預金の方がいいかも知れません。証券会社であれば増える商品もあります。もっと言うと、積立てをせずに住宅ローンの繰り上げ返済を優先した方がいいという解決策もあり得ます。

このように、学費の積立て1つを検討する場合でも、1つの業種にとどまらず、複数業種の商品まで選択肢を広げて比較・検討するのが理想的です。これが企業系FPと独立系FPの 決定的な違いです。

【注意点】
但し、各商品の詳細や具体的な提案・見積もりとなると、FP資格だけでなく、それぞれの業種における様々な資格を保有していないとできません。

それができるFP事務所はこちら>

2.独立系FPのデメリット

(1)理想のFP事務所は意外に見つけにくい

独立系だからと言って安心してはいけません。中には、特定の業種の金融商品しか扱っていない場合があるからです。例えば、保険商品しか扱っていない保険代理店や投資商品しか扱っていないIFAなどがそうです。

これではどうしてもそのFPが持っている解決策の方に寄ってしまいます。ところが、ここが問題なのですが、実は複数業種の商品を扱えるFP事務所は滅多に無いのです。出会ったFP事務所が「相談の範囲が広い」ことを標榜していても、取り扱っていない業種の商品についての詳細な比較・提案をすることは認められていませんので、そこを期待する場合は業務の範囲(取扱の有無=資格の有無)をちゃんとチェックしなければなりません。

多業種OKのFPバンクをチェック>

(2)「相談だけのFP」が抱える課題

金融商品の取り扱いをしない独立系FPはどうかでしょうか?業務の範囲が「相談のみ」で、確かに中立性が高くなります。

ところが、今の日本のFP事情を考慮すると、以下の3つの重大な問題点を超えて、FP相談でメリットを出すことは難しく、FP選びにおいて「相談のみのFP」おすすめできないと言わざるを得ません。

①個人営業だと、アフターに不安

日本の文化や商慣行から、個人が情報や相談業務にお金を払うという感覚がまだ醸成されていません。日本でFPが普及しない一番の理由はここにあります。その結果、ビジネスとして成り立ちにくく1人で個人開業するモデルしか育ちにくいという問題があります。

個人開業の場合、30年スパンのライフプランの提案を受けてもアフターの心配がどうしてもつきまといますし、実際1年未満で廃業している個人FPが多いようです。

②商品情報が少ない

商品を取り扱っていないことで既に、商品知識は十分になり得ないですが、さらに1人で営業するとなると新商品情報のアップデートなどは困難を極めます。実際に扱ってわかる商品情報は存在するものです。特に消費者にとって不利益な情報ならなおさらです。

③二重コストが避けられない

「相談だけのFP」に有料相談を行い、実際の金融商品の購入については、推奨された金融機関(または代理店)で行う場合、相談料と販売コスト(手数料)の二重のコストを支払うことになります。どんなビジネスでもそうですが、例えば八百屋さんにある大根1本にも利潤が乗っているように、金融商品には一定の販売コストが乗っています。

欧米ではこの販売コストの低減化が進んでいますが、日本では一向に進んでいないので、相談時と購入時のダブルで相談者(購入者)が費用負担することになるのです。
そして、この相談と購入の分離パターンは二重コスト以外にも大きな問題があります。
それは、どんなに相談時によいアドバイスをもらっても、結局購入時に金融機関(代理店)にとって都合の良い商品の提案を受けてしまうということです。

これでは独立系FPに相談した意味が無くなってしまいます。この時、相談時のFPに推薦・見積もりをしてもらった商品を絶対に購入するぞって思っても、現実はそうはなりません。それどころか、組談のみのFPが商品の詳細を比較・説明し見積もりまですることは法令違反になります。つまり、実務的にも法令的にもこの問題からは逃げられません。

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3.まとめ

以上がFP相談の注意点です。今の日本におけるベストな「FP相談」すなわち多業種取扱いの独立系FPを活用して、あなたも理想のライフプランを実現しましょう。

FP紹介サイトでは担当するFP事務所の確認がとれない場合があるので注意が必要です。

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