2016.6.7

住宅ローン、借り換えるメリットがある方、ない方

1.住宅ローンの借り換えがなぜ今、流行しているのか

住宅ローンの金利が下がって借り換え需要が多くなってきました。その背景にはどのようなことが起きているのでしょうか。金利が下がる要因は大きく分けて二つあります。
(1) 日本の住宅ローン金利の現状
 一つ目の要因はニュースなどでよく話題になっている政府の金融政策です。ご存じの通り日本は長年、低成長時代から抜け出せずにいますが、政府は経済を活性化させたいため、長期金利を大きく引き下げています。この長期金利の影響を受けて個人が借りる住宅ローンの金利も下がっているのです。日銀がついにマイナス金利を導入したことも記憶に新しいと思います。これを受けた現在の住宅ローン金利は、まさに底値状態です。

(2)住宅業界の動向が与える影響
 
 二つ目の要因は住宅が売れない時代になってきていることです。国土交通省が発表したデータ によると、日本における住宅産業の規模は平成8年をピークに減少し続けています。(参考
 つまり住宅が売れなくなっていることで新規住宅ローンの案件が減少しているのです。銀行などの金融機関は個人への融資額が減ることで利息による収入が減って困ってしまいます。
 そこで金融機関は新規の住宅ローン需要が減少してしまったならどうすればよいのかということを考えたのです。新規が減ったのなら、既に住宅ローンを他行で組んでいる方をお客様にしよう、それが住宅ローンの借り換えです。例えば○銀行で住宅ローンを借りている方に対し「○銀行さんでは2%の金利で貸していますが、私ども△銀行では1%でお貸しできますので、お支払いがこれだけ安くなりますよ」ということをお伝えするのです。
 するとお客様はメリットを感じるので△銀行で住宅ローンを借り換えます。○銀行はお客様を△銀行にとられてしまったので、負けじと金利を下げます。ここに金利競争が発生し、金融機関全体で金利のダンピング(≒採算度外視の投げ売り)が行われるのです。

2.住宅ローンを借り換えることはお得なのか

 住宅ローンを借り換えて金利を下げるとメリットがあります、と一般的に言われていますが、果たして本当に「お得」なのでしょうか。
(1)借り換えは基本的に労力がかかるもの
 住宅ローン借り換えには何度も平日に金融機関に足を運ぶことになり意外と大変です。会社を何度も休むことができる方は現実問題として、なかなかいらっしゃらないと思います。そもそも会社を何度も休んで、銀行で様々な手続きを行い、その労力に見合ったメリットはあるのでしょうか。

(2)メリットがある場合
  
 ここではそれでもメリットがある方の例をお伝えします。以下の条件に一つでも該当すれば、大きなメリットを享受できるかもしれません。

  • 金利優遇期間後の金利が2%以上の場合
  • 借入期間がまだ長い方
  • 残債が多い方
  • 当時よりも信用力が上がった方

 以上4つの条件を挙げましたが、わかりにくいところですと、「金利優遇期間」という言葉だと思います。現在非常に低い金利で借りられている方でも実は数年後には驚くほど金利が上がってしまうという契約をされている方がたくさんいらっしゃいます。金利が上がってしまってからバタバタしないで済むようにご自身の住宅ローンの返済予定をもう一度じっくり確認されることをおすすめします。

(3)メリットが受けられない場合

 一概には言えませんが以下に挙げる条件に該当される方はもしかするとメリットがない、またはメリットを受けられても非常に微細である可能性があります。

  • 手数料>メリットの場合
  • 残債が少ない
  • 全期間優遇を受けていらっしゃる方
  • もともと好条件な方

 上記の手数料という部分ですが、ここが借り換えの落とし穴であったりします。もともと借りていた金融機関への繰り上げ返済事務手数料が必要な場合があり、借り換えるために新たにローンを申し込むためにも抵当権に設定に関係する費用や保証会社の事務手数料、印紙税など、さまざまな費用を払います。借り換えをするためにはそもそも数十万の手数料が必要なのです。金利が少し改善する程度ですと、費用を差し引いたメリットが残らない場合があります。そのあたりは事前にしっかりと調べる必要があるでしょう。

3.メリットがあるかどうかはどう判断すればいい?

 では、現在組んでいる住宅ローンには借り換えるとメリットがあるのかどうか、そこが一番気になるポイントだと思います。毎月の支払額がいくらで、残債はどれだけ残っているか、借り換え後の金利はどうなるのかといった情報はすぐに入手可能だと思いますが、問題は現在の金融機関で完済までに支払う総額と借り換え後の総額でいくらの差額があり、結局いくら浮くのかということだと思います。これを求めるには金利上昇リスクも含めた複雑な計算が必要ですし、労力もかかります。ファイナンシャルプランナーはこうした労力を代行し、お客様に最適なローンを探し、借り換え計算(シミュレーション)を行い、銀行との交渉まで行います。

  • フルタイムのサラリーマンでなかなか銀行に行けない
  • 貴重な土曜日を潰して相談会にも通ったし、失敗したくない
  • 自分にとって最適な借り換え先を探してほしい
  • シミュレーションが複雑でわかりにくい、面倒くさい

 などの理由からチャンスを逃していると感じた場合はぜひお越しください。FPバンクは土日・祝日も営業しています。
 ※水曜日が定休日です。

最後に

 世の中には借り換えブームということもあって、情報があふれています。ここで大事なのはたくさんある情報に惑わされず、自分の場合だったらどうなのか、としっかり分析して自分の意向にピッタリなローン商品を選択することです。借り換えによって何百万円というメリットを得られることも珍しくないのに、それを知らなかったり諦めてしまって損をしてしまうのは大変もったいないことです。ぜひ、賢く住宅ローンを返済するために一歩行動を起こしてみてください。

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