2016.8.12

一般媒介契約で本当に大丈夫か

1.どれを選ぶ? 3種の契約形態

住宅の売却を委託するときの契約のことを「媒介契約」と言いますが、大きく分けて3種類あります。

  1. 一般媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 専属専任媒介契約

少しでも有利に事を進めたいならば「専任媒介契約」をお勧めします。

2.一般媒介契約はよくない?

「一般媒介契約」はいくつもの業者に依頼できるので、業者間で競合したり、買い手の目に触れる機会も多くなったりで、売り手に有利に働くと思われがちですが、それは物件が人気物件だった場合の話。駅から遠かったり、築年数が経っていたり、その割には売り出し価格が相場より高かったりと業者にとって魅力の少ない物件は、他社と競合してまで売ろうと努力することはまずありません。それどころか、本当に業者が売りたいと思っている他の物件の比較対象、すなわち「あて馬」として使われてしまうことすらあります。
業者からすれば、一般媒介契約の物件は他の業者に取られるリスクも多いので、専任契約や専属専任契約の物件を優先する傾向にあります。
また、買い手の内見の日程調整など面倒な手続きも自分でやらなければなりません。

3.専属専任媒介契約はどうか

次は「専属専任媒介契約」です。これは業者からすれば仲介手数料が確定したようなものなのでありがたい話なのでしょうが、実際は登録サイトへの登録義務や売り手側への週1度の進捗報告義務も発生し、手間も多く、物件によっては敬遠されることもあります。
売り手からしても、自分で買い手が見つかった場合の契約には違約金がかかってしまうので、メリットが減ってしまう可能性があります。

4.専任媒介契約なら大丈夫?

であるならば「専任媒介契約」がいちばんバランスのいい契約と言えるでしょう。理由として、売り手が自分で買い手を見つけた場合、仲介業者への手数料は発生しませんので、仲介業者も本気で営業をかける可能性が高いからです。
ただし、専任媒介契約を結びさえすれば、すんなり住宅が売れるかというと、話はそんなに甘くはありません。
業者にとっても報酬の大きい契約なだけに、不動産業界のカラクリに根差した注意点もあるのです。

5.業界のカラクリ

そもそも仲介業者は不動産売買の仲介手数料を主な収入源としていますが、スーパーやコンビニなど一般の小売業とちがって、仕入れの不安定な業種です。物件の売り手(仕入れ)が発生して初めてモノ(不動産)が売れるわけです。しかも買い手も不安定。そんな構造においても利益を確保するために、不動産業界特有のカラクリが存在します。

①売り手側、買い手側の両方から手数料をもらえる、いわゆる「両手契約」を優先する傾向がある
②審査額が高い業者=いい業者とは限らない

①に関してはわかりやすいかと思います。片方からだけの手数料より、両方から手数料をもらえれば単純に倍の収益になりますから。ただし、仲介業者が少しでも高く売りたい「売り手側」と、少しでも安く買いたい「買い手側」の間を取り持つとき、必ずしも売り手側の味方になってくれるとは限りません。
また②ですが、相場より高い審査額を提示して売り手を安心させ、まず専任契約を結びます。しかし相場より高いためなかなか買い手は付きません。そしてなかなか売れないことに業を煮やした売り手側が、売り出し金額を下げたところでたたき売る、といったケースもあるようです。健全な物件売却にはやはり適切な価格設定が重要です。
本当に安心して住宅を売るにはどうしたらいいのか、相談するパートナー選びは重要です。必要であれば、第三者の中立な意見をいつでも聞きにいらしてください。

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