2016.5.10

住宅ローンの審査が通った場合にすべきこと

1.住宅ローン審査とは

まずは住宅ローン審査の簡単な概要からお伝えしようと思います。
(1)住宅ローンの審査基準とは
住宅ローンは借主の過去の年収と勤め先、勤続年数に基づいて審査されています。つまりこの先、借主が今後どのようなキャリアを描いているのか、今後どのような支出が待ち受けているのかについては全くと言っていいほど考慮されないのです。これから返済をしていくという将来の約束を交わすのに、なぜ審査の段階で未来は考慮されないのでしょうか。
(2)住宅メーカーの立場から見たローン審査
住宅を購入しようとするお客さんの立場と、住宅メーカーの立場では住宅ローン審査に対する考え方が少し違うようです。お客さんとしては多くの場合、自身の生活水準に極力影響を与えない「妥当な」金額を考え、借りようとします。それに対して、メーカーの立場ではそのお客さんが「いくらまでなら払えるか」を焦点にし、提案をします。「買ってもいい金額」と「買うことができる金額」という、そもそもの考え方の違いがあるのです。
(3)FPの立場から見たローン審査
 
私達ファイナンシャルプランナーが住宅ローンをお客様と一緒に考えるとき、最初に一番大事にするのは、そのお客様が本当にその価格の住宅を購入してもいいかどうかを分析することです。どのようにして分析するかというと、住宅ローン審査では計算してくれない、未来にかかるお金をシミュレーションすることです。それはもちろん住宅にかかる費用だけではなく、お子様の教育費、老後必要な貯蓄額なども踏まえたものです。住宅がどんなに素晴らしいものでもそれ以外の部分が圧迫されてはいけないのです。今後にかかるお金を審査対象にするという点で、過去を審査対象とする銀行の審査の考え方とは逆の発想です。

2.ローン審査が通ったら安心?

住宅ローンの審査をしっかりと通すことも大事ですが、もっと大事なことはその後の支払いが安心してできるかどうかということです。
(1)住宅ローン審査後にすること
先にも述べましたが、住宅ローン審査では過去の実績が評価の対象になります。審査が済んだ後、必ずしておいたほうが良いことがあります。それは長期にわたってお財布から出ていく支出額と、収入予想を照らし合わせ、返済能力が十分にあるかどうかをチェックすることです。この段階を経るまでは、住宅ローン審査がうまくいったからと言って安心はできないのです。
(2)安心して返していくために押さえておくこと
  
せっかく手に入れたマイホームを維持し、滞りなくローンを返済していくためには押さえておくべきポイントがあります。それは住宅ローンの組み方です。一口に住宅ローンと言ってもその種類、組み方は様々です。どのようなローンが最も自分に適しているのか、しっかりと考える必要があります。住宅ローンは金利競争の時代に入っていますが、消費者の方々は金利面だけでなく、もっと多角的に住宅ローンを考えなくてはならないのです。

3.お得の落とし穴

(1)一見賢く合理的に見える繰り上げ返済
繰り上げ返済をしたほうがお得という言葉を耳にしたことはありませんでしょうか。実は一見正解に見えるこのフレーズ、場合によっては両刃の剣になってしまい、借主を苦しめてしまうことがありますので注意が必要です。今手元にまとまった現金があるからといって安易に繰り上げ返済を行ってはなりません。一度返してしまったお金はもう一度借りることはできないのです。
(2)頭金は本当に2割必要?
よく、金利優遇のために、頭金を物件価格の2割用意したほうが良いという情報を耳にします。金利優遇を受けたほうが返済総額が下がり、断片的に見るとお得に違いはないのですが、頭金を物件価格の2割充当して、さらに諸費用も現金で準備して、果たして本当にその後の返済を安心して行えるでしょうか。人によってですが、利息を多く払ってでもゆとりを持った返済にしたほうがベターなケースもあるのです。自分の場合はどうだろうか、とじっくり考えてみることをおすすめします。
(3)返済総額を下げるためにリスクを負いすぎていませんか?
返済総額を下げる手段はほかにもいろいろあります。しかしこれらをむやみに実行しすぎると、結果的に手元資金が不足し、返済が滞ってしまい、最悪破綻ということにも繋がってしまいます。さまざまな情報を仕入れ、勉強し、賢く返済しようと頑張った結果そのようになってしまったという方が多く、本人としては、まさか自分が…といった感覚なのでしょう。

まとめ

今回はローンの審査が通ったにも関わらず、実際に返済を始めると途中で返せなくなったり、返すのが苦しくなったりしてしまうというケースについてお話をしました。住宅ローンが通ったからOKなのではなく、そこから安心して返済できる計画を立てること、将来の教育費など支出が増大することをしっかりと把握することが大事なのです。このように将来のシミュレーションをすることをライフプランニングと言いますが、是非、ローン審査が大丈夫だったから住宅を買いました、ではなく、ライフプランニングをした結果、将来にわたって十分余裕を持って返済していけそうなので住宅ローンを組みました、という買い方をしていただきたいと思います。

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