2016.4.5

東京オリンピックは住宅ローンにどう影響するのか?

1.2020年東京五輪がもたらす住宅ローンへの影響は?

(1)東京五輪開催で試算される経済波及効果
一般財団法人 森記念財団 都市戦略研究所の14年度の発表によると、東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴う経済波及効果は約16.4兆円となり、東京都が発表した3兆円と合わせると、日本の経済成長目標をさらに0.3%押し上げる効果が期待できるとされています。(参考:PDF
比率だけ見るとたかが0.3%と思ったかもしれませんが、金額ベースでは年間およそ1.4兆円の粗付加価値誘発額が発生する見込みとなるものです。
なお前者(都市戦略研究所)は主にMICE(マイス)の活発化に伴う各種需要の増加や新規産業の創出などから試算したものであり、後者(東京都)は主に施設整備費や大会運営費などから試算したものという違いがあります。
また、開催に伴う経済効果とは別に、2020年の開催までに全国で延べ約121万人の雇用が誘発されるだろうとも試算されています。
これら経済効果が日本の不況脱出にどれだけ貢献してくれるのか、そしてそれは2016年現在、空前の超低金利で推移している「住宅ローン」にどう影響してくるのか、調べてみました。

2.オリンピックと住宅ローンの関連性とは?

オリンピックのような超ビッグなイベントが開催される場合、その開催地では関連施設の建設やインフラの整備といった基本的な需要と同時に、開催時に訪れる観光客を少しでも多く集め、そして快適に滞在してもらおうと様々な商業施設も整備されていきます。
しかしスタジアムや高速道路などの施設は「作る」といっても箱から出すわけにはいきません。原材料を買い付け、それを加工して運搬し、強度や安全性などを確認しながら少しずつ組み立てていくことになるわけですが、この時のお金の流れがいわゆる「経済波及効果」としての1つの指標となるわけです。
これについて簡単に説明しますと、最初に生まれた需要、ここでいう場合は「スタジアムの建設」などを満たすためにはまず建築が必要になります。そして「建築」という需要を満たすためには建材が必要になるわけで、これをどんどん手繰っていくと最終的には鉄鉱石の採掘や設計図を引くための紙の生産などにも新しい「需要」が生まれることになります。
このように、生産が生産を呼び、最終的に発生することになる生産額のことを「生産誘発額」といいます。前から見るか後ろから見るかの違いだけで、「生産誘発額」と「経済波及効果」はほとんど同じものです。
そして、これら生産活動や材料の加工、運搬などを実現するには人材も必要となるため、雇用に対する需要も同時に伸びることになります。(参考:PDF
こうしてあらゆる業種に新しい需要が生まれると、経済が活性化されます。と同時に「需要」が著しく伸びている土地は投資対象としても非常に魅力的なため、お金もどんどん集まってきます。
特にオリンピック等大型のイベントとなると、使用する土地面積も膨大なものになるため金額も桁違いになることでしょう。
さて、いよいよ本題である「土地」が話題に出ましたね。
こうした経済効果によって大量の資金がドンと注がれると、衝撃波や波紋のように周辺の地域にも影響を及ぼすことがあります。
観光地とすることも目的の1つなので、いくつも大型商業施設ができ、交通も快適になったら、その近くに住みたいと考える人も当然出てくるわけです。現に選手村の建設予定地である中央区とその周辺の新築・分譲マンションなどは、既に申込が殺到しているものもあるとか。
人気の物件は当然値段が上昇しますよね。するとローンの金利(利率だけでなく金額)も変動します。ここでとうとうオリンピックと住宅ローンが繋がりました。

3.2012年に実施されたロンドンオリンピック開催時の長期金利は?

2008年から5年にわたって計測した英国ロンドンの長期金利の推移を見ると、ロンドンオリンピックが開催された2012年7月から8月にかけての金利が最も低いという結果が出ています。(参考
ちょうどと云って良いのかわかりませんが、現在の日本も前代未聞とさえ囁かれる超低金利時代が到来しています。こちらは住宅ローン金利という消費者にとって恩恵のある金利だけでなく、預金金利まで超低水準で推移しているため手放しでは喜べないかもしれませんけどね。
住宅ローン金利の行方
東京オリンピック・パラリンピックの開催決定後、不動産、建設、ホテル、観光など幅広い分野にその影響が広がってきました。景気回復も見込まれ、関連銘柄の株式も上昇してきた経緯もあります。東京都心部では不動産開発が活発化し、地価の上昇、建設労働者の受給逼迫など不動産価格の上昇へ影響を与える要因にもなりえたと思います。ただし、お祭り騒ぎもいつまでも続くわけではありません。
今後の住宅ローン金利がどうなるかは、過去のデータだけでは特定することは難しいでしょう。これだけの低金利も稀にみる事態ですから、引き続き注力してみていく必要があります。
しかし、先が見えないからといって不安感ばかり抱いているのも健康上よくありません。
住宅ローン金利の推移は見守るとして、万が一金利が引き上げられた場合に素早く借り換える、あるいは繰り上げ返済などを視野に入れておいて金利が低いうちに支払いの大部分を済ませてしまうなどの準備をしておくことも大切ではないでしょうか。できることは人によって様々あるはずです。

4.まとめ

オリンピックの開催に向けて不動産・インフラ投資が前倒しで行われ、その影響を受け、人件費・建材費・地価の上昇が起こり、住宅市場にも影響を与えています。すでに意識されている方も多いと思いますが、超低金利な住宅ローンにより非常に有利な状況が発生しています。このチャンスを最大限に活かすためにも、しっかりと対策を立てましょう。

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