2015.12.15

相続時精算課税制度ってなに?

1.相続時精算課税制度ってなに?

相続時精算課税制度は、名前のとおり「相続時に清算しますよ」という制度。
なにを清算するかといいますと、2500万円までの贈与 です。
この制度を利用すると、2500万円までの贈与が非課税となります。(2500万円を超えた部分については一律20%の課税)
つまり、その2500万円までの非課税だった贈与を相続時に贈与された時点の価格で評価し、相続税として支払います ということです。
この制度のメリットは大きく2つあります。
(1)税金額のメリット
まず1つ目に税金額のメリットです。
贈与すると本来は贈与税がかかりますが、その贈与税が2500万円まで非課税となり、その分を相続時に清算しますので、相続税がかかります。
贈与税と相続税を比べますと、贈与税は相続税よりも税率が高いので、そこで税金額のメリットが出るわけです。
仮に、父親(60歳)から子(33歳)に2000万円の贈与があったとすると、
①本制度を利用した場合
他に土地等で4200万円の遺産があり、総額6200万円とした場合
6200万円―4200万円(基礎控除額)=2000万円
2000万円×15%-50万円=250万円
∴250万円
②本制度を利用しない場合
2000万円―110万円(暦年贈与)=1890万円
1890万円×45%-265万円=585.5万円
∴585.5万円
② - ①= 335.5万円
335.5万円のメリットが出ます。
相続税率https://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4155.htm
贈与税率https://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4408.htm
(国税庁のHPより抜粋)
(2)タイミングのメリット
2つ目はタイミングのメリットです。
親が亡くなって相続が発生するとき、自分の子ども(孫)は社会人になっていることが多いものです。しかし、住宅ローンや教育資金が重なりまとまったお金がほしいと思うのは子ども(孫)が大学生の頃だったりします。
つまり、2つ目のメリットは、人生の中で大きくお金が必要となるときにタイミングを早くすることでより有効にお金をつかうことができるということです。

2.相続時精算課税制度の概要

ここでかんたんに本制度の概要を説明します。
[贈与者]60歳以上の父母および祖父母
[受贈者]20歳以上の子である推定相続人
※受贈者は贈与者ごとにこの制度を利用するか選択することができます
限度額;2500万円
(2500万円を超える部分については一律20%の課税)
相続時精算課税制度を選択した場合、暦年贈与(110万円)は利用できません。
相続時精算課税制度を選択後、暦年贈与に戻すことはできません。
選択した年以降は、2500万円の非課税枠は複数に渡り利用できます。
贈与財産の種類、金額、贈与回数には制限がありません。
手続きは、本制度を利用する受贈者が最初に贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に所轄税務署長に対して、「相続時精算課税選択届出書等」を提出します。
最初の贈与の際の届出により相続時までこの制度は継続して適用されます。

3.まとめ

いかがでしたか。
2015年の税制改正にともない、多くの方が相続税の申告に触れる機会が増えました。その中で相続時精算課税制度という言葉を耳にされている方も多いでしょう。本制度は、①税金額と②タイミングのメリットが出ます。
しかし、今は教育資金や結婚・子育て資金の一括贈与の非課税枠というものがありますので、それも併せて検討するといいでしょう。

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