2015.8.13

自営業向けの保険とは?ズバリ就業不能時に強い保険

自営業向けの保険とは?ズバリ就業不能時に強い保険

自営業者はどのような保険が必要でしょうか。サラリーマンは会社や国から手厚い保護がありますが、自営業者は公的な保障や年金制度など国からの手当てが薄い部分に関しては自助努力が必要です。必要な保障を用意し、無駄な保険に入らず効率的に保障を用意する方法とは!?

1.自営業とサラリーマンの国の制度の違い

自営業者とサラリーマンでは国の制度が大きく異なります。年収500万円のサラリーマンの場合は国民年金・厚生年金で45万円、健康保険25万円、雇用保険3万円のおよそ73万円が給与から天引きされます。一方同じ年収500万円、自営業者の場合は国民年金で年間およそ20万円と少なめです。
年間で合計を計算するとその差は約25万円で、将来受け取る年金の額は大きく差が出ます。自営業者は年間約75万円、サラリーマンは約210万円です。
例えば65歳定年で85歳まで生きた場合、20年間の差は2,700万円です。この他サラリーマンの場合は退職金があります。しかし、これはある意味プラスに見ることができます。自営業者の場合、給与からの天引きではないため比較的自由に好きな積立、運用、保障方法を選ぶことができるということです。
これはサラリーマンにはない大きな特権です。しかしその分貯蓄と保障をしっかりと考えないといけません。国民は大きく分けて二つの制度で保障されています。それは年金と健康保険です。
(1)年金の役割について
公的年金は大きく2種類、属性により加入するものが決まっています。

  1. 国民年金・・・全ての人
  2. 厚生年金・・・会社に勤務する人

自営業の場合、国民年金に加入。サラリーマンの場合国民年金と厚生年金の二つに加入することになります。自営業者の年金が少ないのは厚生年金の上乗せ部分がないためです。年金というと65歳以降にもらえるもの、とイメージされるかもしれませんが実は厚生年金の種類は3つあります。

  1. 老齢年金(目的は老後)
  2. 障害年金(病気・ケガ)
  3. 遺族年金(死亡)

①の老齢年金は65歳以降に受け取れるもの。②の障害年金は病気やけがで障害が残った時に給付を受けられます。国民年金から出る基礎年金に加え、厚生年金から「障害厚生年金」が上乗せされます。
また、障害厚生年金は障害基礎年金では出ない障害等級3の状態で給付され、障害等級3より軽い状態であっても障害手当金が出るなど、かなり手厚い年金制度になっています。
③の遺族年金に関しては一家の大黒柱が無くなった時に国民年金からは「遺族基礎年金」、厚生年金からは「遺族厚生年金」が出ます。サラリーマンが手厚くなっているのは言うまでもありません。このように一言に「年金」といっても実は病気・ケガにも大いに関係があるのです。
参考:日本年金機構HP
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=1726)
(2)健康保険の役割について
健康保険も大きく2種類に分かれています。

  1. 国民健康保険・・・主に自営業者
  2. 健康保険・・・会社に勤務する人

国民健康保険は全額自己負担ですが、健康保険は勤務先と折半。どちらも治療費の7割を国が負担するのでみなさんは3割負担です。他にも「出産一時金」や医療費が高額になった場合の補助である「高額療養費制度」などがあります。ここまでは①と②が共通ですが、健康保険は国民健康保険にはない大きな特徴があります。
その名も「傷病手当金」。簡単に説明すると休職してから1年半は給料の3分の2を受け取ることができます。今まで傷病手当金の制度を知らなかった方は「えっ?そんなに?」と思われるかもしれません。サラリーマンは有給や労災もあるため実は保障されている部分が大きいのです。

2.自営業はどのようにしてケガや病気に備えるべきか

(1)貯蓄
サラリーマンより保障が薄い自営業者はどのようにして保障に備えるべきなのでしょうか。真っ先に思いつくのが「貯蓄」ではないでしょうか。たとえ国の保障が薄くても十分な貯蓄があれば何の心配もありません。
しかし、自営業者は年金が十分でないことや退職金がないことを考えると、よほどの資産家ではない限り貯蓄で全てを賄うことは厳しいでしょう。例えばサラリーマンの方が夫婦お二人で老後必要な資金の総額は一般的に年金とは別に3,000万円と言われています(住宅費除く)。
自営業者の場合だと老齢厚生年金は受給できないため最低でも5,000万円程度必要でしょう。老後に向けて5,000万円を貯蓄しながら、病気やけがに備えるのは容易ではありません。
(2)保険
貯蓄で保障をカバーできない場合は「保険」が有効です。一般的に病気に備える保険は医療保険がメジャーな商品ですが、例えば入院日額10,000円の医療保険の場合、30日間入院すれば30万円の保険料を受け取ることができます。貯蓄額が少ない方や、長期入院がご不安な方は医療保険も1つの選択肢かもしれません。
しかし、病気やケガになってしまった時には保険が出ますが、健康な場合は保険料が無駄になってしまうこともありますし、そもそも保険にコストをかけすぎてしまうとしっかりと貯めないといけないお金が貯められないことにもなってしまうので、どれくらいの保障が必要なのか十分考えないといけません。

3.どのような保険が自営業に適しているか

前項では医療保険を例にとりましたが、世の中には様々な種類の保険が存在します。できるだけコストをかけずに保障を得られるような保険はないのでしょうか。
まず、保険を考える際には何のために入るのか、ということを考えることが非常に必要です。目的が曖昧なまま加入してしまうと必要以上に無駄な保障をつけ保険料がかさんでしまったり、逆に保障が薄く、いざ保険が必要な状況の時に保険金が足りなかったり・・・ということになりかねないからです。
先ほどの医療保険を例にとると、30日間入院して30万円の保険金額のためそもそも保険ではなく貯蓄で対応できるという方もいらっしゃると思います。そこで今回は貯蓄では対応できないケース、大きな事故や大病など「就業不能」状態になってしまった時にどうすればよいのか述べていきます。
(1)事故やケガの場合
事故やケガにより就業不能状態になった場合にはどのような保険が有効でしょうか。ここでのポイントは事故やケガで就業不能になってしまった場合、健康な状態に戻ることが非常に難しいということです。例えば、交通事故で半身不随になり、車いすが必要な状態になってしまった場合、治療やリハビリを行ったとしても交通事故に合う前と同じ状態まで回復する可能性はとても低いでしょう。
そのような場合、全く働くことができないか、もしくは車いすのまま働くことになります。デスクワーク中心の仕事であれば車いすでも勤務できるかもしれませんが、建設関係や土木関係などの肉体労働の場合、車いす勤務は厳しいでしょう。
その場合収入が0になることも覚悟しなくてはなりません。将来的に回復する望みも薄いため多くの金額を備える必要があります。例えば収入が無くなってしまった場合に毎月の給料の代わりとなるような保険に加入しておけば収入が0になっても安心です。
(2)病気の場合
次に病気の場合を考えていきましょう。就業不能になるような病気はどのようなものがあるでしょうか。一般的に多いのはいわゆる「三大疾病(ガン・脳卒中・心筋梗塞)」です。今や日本人のおよそ3人に2人は三大疾病になると言われていますが、医療の進歩もあり早期に適切な治療を受けることで完治する可能性も高くなっています。
ではどのくらいの期間就業不能になるのでしょうか。ひとつの目安として完治まで3年程度と言われています。3年間で完治するか不幸にもその間に亡くなるかのケースが大半です。完治する場合でも三大疾病になった際に治療に専念するため仕事を退職する方、給料が半減する方も少なくありません。そのため三大疾病になった場合、治療費に加え収入の減少にも対応できるような保険がよいでしょう。

4.どのくらいの金額が必要か

(1)事故やケガの場合
次にどのくらいの金額の備えが必要か考えていきましょう。事故やケガの場合で就業不能になった場合は健康な状態に戻ることは非常に難しいため、就業不能の際に備える金額も大きくなります。仮に30歳のご夫婦(奥様専業主婦)、0歳、1歳のお子様がいるご家庭を例にどのくらいの備えが必要なのか計算してみます。
就業不能状態の計算の前に、健康な場合今後どのくらいの金額を使うのかで見ていきましょう。その金額分の備えがあれば就業不能になっても対応できるからです。計算上、生活費、住宅費、教育費の3つに分けてみます。
生活費:15万円/月×12か月×35年=6,300万円
住宅費:15万円/月×12か月×35年=6,300万円
教育費:1500万円×2人=3,000万円
(※生活費を15万円、ローン完済を35年後、教育費を一人当たり1,500万円、年金受給開始までの保障と仮定した場合)
健康で35年過ごした場合は上記3つの合計1億5,600万円を使うということになります。しかし、1億5,600万円全額を保険で備えようとすると保険料の負担も大きくなってしまうので、必ずしも全額保険で備える必要はありません。
もしかしたら専業主婦の奥様が働くかもしれないですし、親族からの援助があるかもしれません。国の制度として障害年金もありますのでそれらの金額を加味した上で就業不能の際に必要な金額を考えればよいのです。
(2)病気の場合
三大疾病の場合、発症から完治まで3年程度が目安なので年収×3年分の備えがあれば治療に専念することができるでしょう。サラリーマンの場合だと健康保険から傷病手当金の給付や有給休暇、会社の福利厚生などをうまく利用すれば、1年程度の備えでよいかもしれません。自営業者の場合だと自助努力が必要なため、やはり最低でも年収の3年程度の備えをしておく必要があります。

5.まとめ

自営業者の場合、サラリーマンに比べてより一層の自助努力が必要になってきます。老後に必要な資産5,000万円を貯めながら保障、特に就業不能時の備えをしなければなりません。貯蓄が必要であればあるほど無駄な入り方をするわけにはいきません。貯蓄と保障を両立させるためにも適した保険を選びましょう。

執筆:久保田正広

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